賃貸併用住宅

住宅を投資として考える

住宅も不動産投資です。

不動産投資というと、物件を誰かに貸して賃料収入を得るものというのが一般的な認識かと思います。
住宅は物件を誰かに貸すのではなく、そこに自分が住む(自分に貸す)ということです。

人に貸すか、自分が住む(自分に貸す)かの違いだけです。

不動産投資である以上、客観的な視点での投資の良し悪しはあります。
客観的な投資としての良し悪しの判断はやはり利回りとその妥当性です。

仮にその住宅を賃貸に出した時に得られる賃料収入を購入価格で割れば、利回りを知ることができます。あまり意識せずに住宅を購入するとおそらく3~4%の物件が多いのではないかと思います。

率直に投資として見た場合、3~4%の利回りでは個人的には面白くないと思っています。住宅であっても新築で5%以上は目指せないかと思います。1%利回りが違いますと、5,000万円の物件で50万円/年、1億円では100万円、年間のキャッシュフローに違いがあります。自分が住んでいると利回りの違いに気づきにくいかもしれませんが、人に貸し出す時や売却する時にその違いが重要になってきます。
住宅は利回り云々ではなく、ご家族が満足して生活できることが重要とお考えの方も多いと思いますが、資産形成の観点からいえば、「住んで良し」「貸して良し」「売って良し」の3拍子を意識した物件選びも重要かと思います。

住宅を投資として考えた時のおすすめ3選

①割安な土地に住宅建築

様々な理由で稀に割安な土地というのはあります。例えば、専用住宅のみ建築可能で割安な土地というのもあります。場合によっては相場が5,000万円の土地が2,500万円であったとします。仮に住宅建築に係る費用が2300万円とすると、相場では総額7,300万円かかりますが、割安な土地では4,800万円で済みます。想定賃料収入が25万円/月、300万円/年とすると、相場の利回りは4.1%、割安な土地では6.25%となります。もし割安な土地の理由が許容できる条件であれば、自分が住む場合でも金額が2,000万円安くなるので、住宅ローンで進める場合も返済額を大幅に減額できますし、人に貸す時や売る時にも良い結果が得られやすい物件になると思います。
このようなうまい話があるわけがないと思われる方もおられるかもしれませんが、実際にあります。
具体的にどのような土地かというのは広まってほしくないので割愛しますが、エリアの指定が狭くない方であれば割安な土地をご案内できるかもしれません(エリアの指定が狭いと対象不動産が限られますのでタイミングにもよりますが、見つけるのは難しいかもしれません)。

②賃貸併用住宅

最近企画した例でご説明できればと思います。

立地 「浦和駅」徒歩7分
建築企画 1階:30㎡前後×3戸 賃貸
2階:100㎡前後住宅ワンフロアー
合計:190~200㎡程度
土地+建物 約1億3,500万円
賃料収入

30㎡前後の賃貸部分の想定賃料を9.5万円/戸とすると、
9.5万円×3戸×12ヶ月=342万円

100㎡の住宅の想定賃料を仮に27万円とすると、
27万円×1戸×12ヶ月=324万円

342万円+324万円=666万円

666万円/1億3,500万円=4.93%

このような物件でした。利回りが4.93%とそこまで高くないですが、浦和駅徒歩7分の立地で100㎡以上の住宅ということであれば悪くはないと思います。
また重要な点ですが、賃貸併用住宅の場合、借入金の返済の内、今回のケースでは約50%が賃貸部分なので賃貸部分に関しては賃料収入が入り、それを借入金の返済にあてることができます。
仮に1億3,500万円を全額、金利1%、期間30年で借りたとすると、
月々の返済額は434,213円で年間5,210,556円となります。
この返済額から賃料収入を差し引くことができるので、実際の返済額は
521万円-342万円=179万円/年、14.9万円/月となります。

もし1億円の分譲マンションや建売住宅を購入した場合、全額、金利1%、期間30年で借りたとすると返済額は、
321,639円/月、3,859,668円/年となります。
分譲マンションの場合、更に管理費、修繕積立金で4~5万円/月はかかるのではないかと思います。
そうすると、負担として約36万円/月、約432万円となります。これらの負担は全てご自身の収入から返済する必要があります。

賃貸併用住宅では単に利回りの違いだけではなく、例えば物件の50%程度を賃貸割合とすれば返済負担の40~50%は賃料収入で賄うことができ、家計が楽になる可能性が高いことが特徴です。完済してしまえば全て賃貸として貸し出し、新たに住宅を購入することも検討可能であると思います。
同じ敷地内に他人が住むことに抵抗がある方もおられるかもしれませんが、その点は建築計画で軽減、解消することもできるかもしれません。

割安な土地を見つけ、プライバシーに配慮した建築計画でコストパフォーマンスに優れた建築で進めることで、経済合理性も満たした住宅(投資)をご提案できるかもしれません。ご興味ある方はご連絡いただければと思います。

③そもそも住宅ではなく、投資物件を建てる

総額1億2,000万円、利回り7%の新築アパートを仮に全額、金利1.5%、期間35年で購入したとします。
この場合、
賃料収入:840万円/年、70万円/月
上記、管理費等で-7%とすると、7,812,000円/年、651,000円/月
返済額:4,409,052円/年、367,421円/月
となります。

つまり、
651,000円-367,421円=283,579円/月、3,402,948円/年
の収益ということです。
税金等々を考えても20万円程度はプラスの収益といえるのではないかと思います。

住宅ではなく、投資物件を建てて住居は賃貸で好きなところに住む、実は最も合理的な選択かもしれません(住宅、賃貸併用住宅の場合、住宅ローンの検討ができるという利点はあります)。