土地活用

土地活用について

既に土地を持たれている方が土地活用でアパートやマンションを建てられるということは、土地代に相当する自己資金と投じられているということです。土地も建物も投資して行う事業よりリスクは低いといえます。
ですが、検討にあたって以下の注意も必要です。

①そもそも所有している土地が事業に向いている土地か?

賃貸需要がない地域で建てても、絵に描いた餅で経営が成り立ちません。仮に入居が見込めたとしても家賃相場が低すぎる地域は注意が必要です。家賃が安すぎると、原状回復費、修繕費等を考慮するとほとんど利益が出ないということも考えられます。所有地であるということは立地を選べないということですから、土地の利用価値をしっかりと見極めることが重要です。

②適切な規模、適切な計画で進めること

様々な状況を総合的に考えて計画することが重要です。例えば、地方であれば駐車場は必須かもしれません(単身向けのアパ・マンが多い地域では広めの1LDKで計画する、競合が少ないファミリータイプの物件を計画するなど)。

③建築コストを抑えること

土地を持たれている方は建築会社の営業を受けることが多いと思います。ただ、そうした会社で進めても軒並み建築費は高いでしょう。サブリースや家賃保証でリスクなく運営できるといわれるかもしれませんが、実情はオーナーにとってそこまでメリットがある話ではありません。

一定の賃貸需要がある地域に土地を持っていれば、少々割高な建築費で計画しても何とかなるかもしれません。ただ、私は所有地であっても建築に関してコストパフォーマンスを意識し、周辺物件との差別化と利回りのバランスを考慮した計画で進めるのが重要ではないかと思っています。
一般的には戸数を増やすことで利回りは上がっていきます。例えば延床面積400㎡が可能な土地があったとして、この土地に20㎡/戸の居室であれば総戸数20戸、40㎡であれば総戸数10戸の計画が可能です。仮に満室であることを前提とすれば、一般的には20戸の計画の方が利回りは高くなります。ですが周りの方も同じ理由で20~25㎡の単身向けアパ・マンの物件が多い可能性が高いわけです。そうすると入居付の際の競争が激しくなり、家賃の低下、入居付コストの増加(ADやフリーレントなど)、空室期間の長期化といった問題が出てくるかもしれません。それなら所有地であることの利点を活かし、他と差別化した需要の高い間取りで計画し、安定的な運営を目指すのもありではないかと思うのです。この時に建築費が高すぎると所有地であっても事業性が悪くなり、ファイナンシャルやキャッシュフローで問題が出てくるかもしれません。適切な計画を適正価格で、つまり「良いものを安く」建てることが重要です。

私の最初の仕事が建築会社で収益物件の企画営業でした。
営業研修として多少相続税対策の税金研修はありましたが、ほとんどはコミュケーションに関しての研修ばかりでした。要はお客様と時間をかけてコミュニケーションを取り、仲良くなって仕事を取るといった感じです。
本質的に不動産投資とは何か、重要なポイントは何か、などは教わりませんでしたし、当初わかりませんでした。
1~2年後に自分で勉強して、結局利回りとその妥当性が重要なんだなと思いました。
そのことがわかると利回りを良くするには、要は建築コストを削減するということで、建築会社としては値引きするということです。当時、会社として利回り=投資効率のことを教えなかったのは建築会社としては投資効率よりもキャッシュフローの手残り金額にフォーカスして営業した方が都合が良かったためであると思います。一般的に投資金額が大きければ大きいほどキャッシュフローの手残り金額は大きくなります。5,000万円の投資よりも1億円、1億円よりも2億円の方が一見手残り金額は大きくなるわけです。建築会社としては受注金額が大きい方が良いですから、投資効率よりも手残り額やサブリース、会社・建築物のPRによって売り込むわけです。
とはいえ投資に関して多少の見識があれば、年間で200万円の利益が見込める計画でも投資額が5,000万円か1億円かで投資の良し悪し、リスクも全く異なるわけです。こうした営業手法は物事の本質の論点をずらした営業で、無駄な時間ばかりかけて馬鹿馬鹿しいと思いました。3~4年目には会社の営業スタイルとは全く変え、初回でお会いした方に想定される利回りと当時まだ可能であった消費税の還付の話を行うといったスタンスで営業していました。土地を見れば想定される建築計画、自社の建築費、想定賃料はわかりますので想定利回りはわかるわけです。すぐにそれを伝えて、計画を進めたいか、そうではないかを確認した方が双方時間の無駄にならないと考えたわけです。また、当時可能であった消費税還付も会社の研修では教えられませんでしたが、然るべき税理士と提携して行えば可能であったわけです。結局、本質的価値の追求と提供を行いたいと思ったのと、そうでなければ先はないと考え辞めました。

土地活用のご相談に関して

①率直に土地の利用価値をお伝えします

もし、活用に向いていなかったり微妙であればそのことを率直にお伝えします。利用価値が乏しく、売却した方が良さそうならそのことも伝えます。

②利用価値がありそうな場合は即座に企画を作成し、想定利回りをお伝えします

その際に事業に関しての所見もお伝えします。

①、②をご確認いただき、計画を進められたいようでしたら具体的に進められたらと思います。
遠方の方でも今はオンラインミーティングが可能ですので、物件資料をお送りいただけましたら簡単なアドバイスであればすぐにできると思います。
有償の場合は事前に必ずお伝えしますので、土地活用でお悩みの方はお気軽にご連絡いただければと思います。